BPの銘柄分析
英国最大の石油株であり、ADRであるBPについて業績・財務・配当利回りなどの銘柄分析をしていくぞ!
高配当なADRであるBPの2020年4月時点の銘柄分析です。
直近の配当利回りは11%を超えており、かつADRゆえに米国の2重課税もなしときています。
非常に興味をそそられる銘柄ですが、投資にあたってのリスクはどうなのでしょうか。
目次
BPの基本情報
企業名 | BP |
ティッカー | BP |
セクター | エネルギー |
業種 | 石油 |
本社 | イギリス |
売上高 | 2,780億ドル |
従業員数 | 70,100人 |
連続増配年数 | 2年 |
石油メジャーの一つであり、世界78ヵ国で事業を行う英国最大規模の売上を誇る企業。
売上高は2,780憶ドル(30兆円)と、スーパーメジャーの中でもロイヤル・ダッチ・シェル社に次ぐ規模です。
株価と配当利回り

ここ10年間の株価は30ドル後半~40ドル前半を推移しています。
直近2020年現在はコロナショックの影響で20ドル台になっており、配当利回りは驚異の11%となっています。
配当金と配当利回り

ここ10年間の配当利回りの平均は6%程度となっています。
今回の原油安・株安にかかわらず、元から高配当銘柄です。
配当金は横ばいで2.4ドル程度を維持しています。
配当金と配当性向

配当性向が0%の部分は業績が赤字の年です。
ここ2015年以降は配当性向がほぼ100%を超えており、ここからの増配はなかなか厳しい状況です。
売上・営業利益・純利益

2010年は営業利益、純利益ともにマイナスになっています。
2015年と2016年もマイナスですが、これは世界的な原油安で同業他社も同様にマイナスになっているため、BP単体が原因ではありません。
業績推移は上下に激しく動いて安定せんのぉ・・
マイナスの年が多いからですが、営業利益率は平均して2%程度であり、同業他社と比較すると劣っています。
自己資本比率

自己資本比率は30%台を推移しています。
一般には自己資本比率が70%以上であれば優良企業であり、40%以上であれば倒産しにくい企業と言われています。
同業他社のロイヤル・ダッチ・シェルが50%あるのをみると、やや自己資本は少ない状況です。
流動比率

流動比率は100%を上回って推移をしており、短期的な資金繰りは問題がないようです。
固定比率

固定比率は平均的に200%を超えており、総資産のうち、純資産の割合が少なく、負債の割合が2倍程度大きい状況です。
中期的な目線では注意が必要です。
キャッシュフロー

営業キャッシュフロー・マージンは平均は7%程度と、同業他社の水準を下回っている状況です。
フリーキャッシュ・フローもマイナスの年が多く、安定しません。
株価純資産倍率(PBR)

PBRに関しては約1倍程度を推移しているため、株価と純資産の関係でみると割安感があります。
まとめ
BPの所感
石油のスーパーメジャーといえども、業績・財務は様々です。
エクソンモービルの安定度に比べると、BPの業績は不安定さが目立ちます。
また、自己資本比率も30%台と微妙なラインです。
配当利回りの高さに目がいきますが、財務や業績をみると、個人的には優先度が下がってしまいます。
今後の株価の戻し方も、他の石油メジャーより時間がかかりそうですね。
同業他社の分析記事もありますので、ご興味ある方は下記も併せてご参照下さい。



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