JTの銘柄分析
高配当銘柄として有名なJTについて、株価の推移、業績、財務などの点から分析していくぞ!
たばこ事業を営み、高配当銘柄として名高いJTについて2020年5月時点での銘柄分析をしていきます。
ここ数年株価は下がり続けており、直近の株価は2,000円を割り、配当利回りも8%に迫る数値となっています。
目次
JTの基本情報
企業名 | 日本たばこ産業 |
証券コード | 2914 |
業種 | 食品 |
本社 | 日本・東京都 |
売上高 | 2兆1,756億円 |
従業員数 | 61,975人 |
事業セグメントについては、以下のグラフのようにタバコの製造だけではなく、医薬品や加工食品を製造販売しています。

タバコという特殊なものを製造しているため、日本たばこ産業株式会社法にに基づく特殊会社となっています。
なお、その法律の規定もあり、全株式の3分の1を財務大臣(日本国政府)が保有しております。
株価と配当利回り

株価は、2015年に4,000円台をつけてからは5年間下げ続けています。
その間に減配をしていなかったため、それとは真逆に配当利回りはどんどん上がっています。
コロナショックの影響もありますが、現在は8%近い配当利回りとなっています。
配当金と配当利回り

2005年から増配を続けてきましたが、2020年の配当金は2019年と同じ154円との予想が発表されました。
ともあれ、減配しなかったため及第点でしょう。
2012年の68円から現在は154円と、配当金の伸びが凄まじいですな。
配当金と配当性向

配当金が伸びるにつれて配当性向もどんどん上がっております。
まだ若干の余裕はあるものの、現在の配当性向は80%近くにまでなっております。
今後の増配については期待が薄いでしょう。
売上・営業利益・純利益

売上や利益は横ばい、微減といったところです。
流石の利益率というところで、営業利益率は20%を超えています。
自己資本比率

自己資本比率は50%程度もあるため、財務状況は健全です。
キャッシュフロー

フリーキャッシュ・フローは2016年を除けばプラスを推移しています。
財務キャッシュフローについては、借金をしっかり返済している状態であり、キャッシュの流れも健全と言えるでしょう。
営業キャッシュフロー・マージン

営業キャッシュフロー・マージンも20%を超えており、売上に対して、現金もしっかり残すことができています。
損益計算書上の営業利益率が良いだけではないんですな!
株価収益率(PER)

PERは12倍まで下げています。
株価の下落によってPERも下がり、割安感が出てきていますね!
株価純資産倍率(PBR)

直近のPBRは1.6倍と1倍に近づいてきており、割安感が出てきました。
株主資本利益率(ROE)

純利益が下がり続けているため、ROEの数値も下がり続けています。
資本に対して、効率的に利益が出せなくなってきている状況と言えます。
総資産利益率(ROA)

ROAもROEと同様に、総資産に対しての純利益が下がり続けているため、数値が下がっていく一方です。
タバコ事業の売上横ばい、利益の現象が続いていることが影響しています。
まとめ
JTの所感
タバコ産業にいえることですが、衰退する産業であり、売上は頭打ちとなってしまっています。
しかし、20%を超える営業利益率や安定した財務状況を見るに、今後もある程度は現状が維持されるのではないでしょうか。
しかし、配当性向も80%近くになってきており、油断はできません。
直近も増配をストップしていますので、注視していきたいですね。
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