ロイヤルダッチシェルの銘柄分析
石油スーパーメジャーの一角、ロイヤルダッチシェルについて、業績や配当利回りなどの銘柄分析をしていくぞ!
高配当なADRであるロイヤル・ダッチ・シェル社の2020年4月時点の銘柄分析です。
ADRゆえに、米国株の2重課税を回避できます。
現在は配当利回りも11%と非常に魅力的な水準となっています。
配当についても70年以上も減配をしていませんが、投資のリスクはどうなのでしょうか。
過去80年間で初の減配に踏み切ると発表されました。
なんと第2次世界大戦以降、配当を引き下げていなかったんじゃ!
目次
ロイヤルダッチシェルの基本情報
企業名 | ロイヤル・ダッチ・シェル |
ティッカー | RDS-B |
セクター | エネルギー |
業種 | 石油 |
本社 | オランダ |
売上高 | 3,448億ドル |
従業員数 | 94,000人 |
ロイヤルダッチシェルはオランダに本社をおく石油会社です。
元となるシェル社とロイヤル・ダッチ社は、当初はそれぞれ独立して経営されていました。
しかし、アメリカのスタンダード・オイル(現エクソンモービル)との競争が熾烈になったため、1907年に事業提携をしたのが合併のきっかけです。
エクソンモービルはロックフェラーの系譜であり、ロイヤル・ダッチ・シェルはロスチャイルドの系譜なんじゃ!
株価と配当利回り

配当利回りは5%程度を推移しており、平均的に高い利回りを維持しています。
直近の配当利回りは驚異の11%となっています。
減配が発表されたため、配当利回りも大幅に下がることになります。
配当金と配当利回り

2015年から、1株あたりの配当金は3.7ドル台と横ばいが続いています。
残念ながら、2020年は66%の減配となる見込みじゃ・・
配当金と配当性向

2010年~2013年の配当性向は50%程度であったものの、2015年の世界的な原油安によって配当性向は一時的に700%を超える数値となっています。
直近は70%台の配当性向と安定していました。
しかし、2020年はコロナショックに起因する世界的な原油安によって利益は圧縮されており、減配リスクが高まっています。
売上・営業利益・純利益

前段で説明した原油安によって、2015年の営業利益は赤字になっています。
営業利益率の平均は6%です。
自己資本比率

会社の安全性を示す自己資本比率のグラフです。
スーパーメジャーだけあって、総資本は圧巻の4,000憶ドル(44兆円)じゃ!
自己資本比率は50%以上あれば安全性が高いと言われています。
ロイヤルダッチシェルの自己資本比率は50%近くあるため、比較的安全性は高いと考えられます。
流動比率

流動比率は150%以上あれば安全性が高いと言われていますが、ロイヤルダッチシェルは110~120%台を推移しています。
とはいえ、流動負債よりは流動資産の方が多いため及第点とします。
固定比率

ロイヤルダッチシェルの固定比率は150~170%台となっています。
しかしながら、日本企業の平均的な固定比率は150%程度と言われており、ロイヤルダッチシェルの固定比率の数値をもって危険性が高いとは言えないでしょう。
キャッシュフロー

営業キャッシュフロー・マージンは、ここ数年は10%を超えて安定しています。
営業キャッシュフロー・マージンの優位性の目安となる15%には届かないものの、キャッシュの流れも悪くないように思えます。
まとめ
ロイヤルダッチシェルの所感
さすがのスーパーメジャーだけあって財務は安定しています。
しかし、直近の配当利回りがあまりに高く、少し不安を覚えてしまいます。
実際に減配がされてしまいました・・
この業種は原油価格によって大きく業績が左右されてしまいます。
財務状況やキャッシュフローも悪くないため、原油価格が戻ればまた増配可能性はあります。今後の原油の動きにも注視していきたいと思います。
石油メジャーについてもっと知りたい方は、こちらの本がおすすめです。
そしてお馴染みのジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」も紹介しておきます。
競合他社の分析もしていますので、興味がある方は下記の記事も併せてご参照下さい。



米国株投資のおすすめ証券会社は?
基本的には、手数料が安いネット証券がおすすめです。

おすすめの証券会社はこちら!