確定拠出年金

もしも確定拠出年金の受け取り時に暴落してしまったら?【DC】

なちお

「確定拠出年金の重要性は何となく分かってきたぞ。しかし、退職してお金をまさに引き出す時に暴落したらどうしよう・・せっかく積み立てたお金がパーになってしまわないか?」

今回はそんな場合の疑問にお答えします。

コロナショックで株価暴落

僕は毎月4万円を企業型DC(マッチング拠出)にて積み立てており、主に「MSCI-KOKUSAインデックス」に連動する世界株に投資しています。

これまでは上昇相場のおかげでプラスの利回りを享受してきました。

しかし、このコロナショックで一気にマイナスに転落。

なちお

が、元本割れた~!!

しかし、暴落時の積み立てが将来のリターンにつながると信じ、今後もコツコツ積み立てていきたいと思います。

このように若い時の暴落は、逆に積み立てのチャンスともなりますが、60歳の時(受け取り時)に今回のような暴落に巻き込まれたらどうすれば良いのでしょうか?

確定拠出年金(DC)の受け取り方法

まずは、確定拠出年金(DC)の受け取り方法についておさらいです。

下記の3種類の受け取り方法のうち、老齢給付金は原則60歳になったら受け取りができます。

  • 老齢給付金:年金、一時金(併用可)
  • 障害給付金:年金、一時金(併用可)
  • 死亡一時金:一時金のみ

確定拠出年金(DC)受け取り時に暴落したら

毎月4万円を積立て、年利3%で単純に複利計算した場合、下記のシミュレーションとなります。

年数 1年目 10年目 20年目 30年目
元本 ¥480,000 ¥4,800,000 ¥9,600,000 ¥14,400,000
複利
(配当金再投資)
¥494,400 ¥5,667,742 ¥13,284,713 ¥23,521,286
利益 ¥14,400 ¥867,742 ¥3,684,713 ¥9,121,286

運用益が出ており、元本までは少し余裕があるとは言え、長年積み立ててきたお金を一時の暴落で失うのは悲しいですね。

対策1:受け取り時期をずらす

確定拠出年金は、原則60歳から受け取り可能ですが、受け取りを開始する時期は60歳~70歳の間で自由に決めることができます。

10年の期間であれば、景気のサイクルによってある程度は相場が戻す可能性もあります。

経済的に余裕がある方は、一時的に売却を見合わせるという選択肢を考えてみても良いかもしれません。

対策2:年金形式で受け取る

少しでも良いから老齢給付金を受け取りたい場合、受け取り方法として、「年金」を選択することができます。

受け取り時期を時間分散することで、一時的な株価の急落には影響されません。

この場合、「公的年金控除」の対象にはなりますが、一時金で受け取る際に適用ができた「退職所得控除」の適用ができなくなります。

「退職所得控除」については以下の記事をご参照ください。

老後資産形成の強い味方!確定拠出年金とは?【全体像を詳しく解説】 金融庁の報告により、年金2,000万円問題が勃発したことは記憶に新しいでしょう。 「老後20~30年を生きるためには2,000万...

対策3:スイッチング(預け替え)をする

確定拠出年金は原則60歳までは引き出すことはできません。

しかし、一旦売却し、新たに別の商品を選択して購入することはできます。

これをスイッチング(預け替え)と言います。

スイッチングをするケースとしては、以下の状況が想定されます。

  • 運用のリスクを抑えるためにリバランスを行いたい
  • 今後の暴落が想定される
  • 既に暴落の最中で一時的にリスクの低い商品に移したい
  • 相場がバブルを形成しており、一旦利確をしておきたい

確定拠出年金は長い年月を運用するため、相場の上がり下がりを経験することになるため、スイッチングも適宜検討が必要かと思います。

なお、スイッチング自体には手数料がかかりませんが、信託財産留保額(売却手数料)が設定されている投資信託を売却する場合には、手数料が差し引かれますので、注意してください。

出口戦略を考えよう

冒頭に述べた通り、僕は「MSCI-KOKUSAインデックス」に連動する世界株に集中投資しています。

若い内は多少リスクを取って、投資信託(株式)に集中投資しても良いのかもしれません。

しかし、段々と年を取るにつれて、リスク資産の割合を調整していくことも考える必要があります。

何歳頃にいくらの金額を受け取りたいか(=出口戦略)の計画を立て、資産運用していきたいと思います。

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